「今日も1日楽しかったね」
そう言って子どもが眠りにつくのを見届ける。
これが私の中で密かに目指す姿である。
と、いきたいところだが、なかなかそう上手くもいかない。
日曜日、寝る前まで至極楽しく過ごしたはずなのに、寝る前最上級のダダを頂戴し、最後は眠気に押されシクシクと長女は寝た。
弟くんは肝が座っており長女のギャン泣きの隣で静かに眠る。
日曜日、午前中は天候がおぼつかず、お家でパズルやお絵描きをして過ごす。
妻がソフトクリーム食べたいと言うので、昼からはドライブに行くことにした。ソフトクリームではないが美味しそうなシュークリーム屋をGoogle先生が教えてくれてそこに行くことにした。
2時、ドライブして、シュークリーム食べて。
3時、海岸線ドライブしながら帰って、お家で遊ぼう。
6時、7時、夜ご飯食べて、お風呂入って。
おつぎは なあに?だいすき、ぎゅっぎゅ!
ってくらいとても順調だった。
夜ご飯くらいから大人たちは丁寧に時間を計算する。
明日は保育園、9時くらいには寝てほしいな。
8時、全員お風呂を終えて、寝室へ。
そこからお出掛け中に買った風船で遊んだ。
9時が迫ってくる。
「そろそろ絵本読まない?」
そう誘うも長女は風船遊びを続けたがる。
そして9時近くになり、寝ようと声を掛けると、
「絵本読みたい」と言うので3冊持っておいでと言う。
厳選した3冊を読み終える。
「次はママが3冊読んで」
え、パパ&ママそれぞれ3冊なの?
長女の頭の回転に感心する。
ママが3冊読む。計6冊読んだ。
さぁ寝よう。
「肩車して」
いやー、寝ましょうよ。
もう9時過ぎてますぜ。
明日保育園ですぜ?
ダダをこねるので、
「コレが最後ね?肩車したら寝るよ?」と言うと
長女が軽快に「わかった!」と言うので肩車する。
1日遊んだ後の4歳の肩車はキツいぜ。
さぁ寝よう!
「音楽聴かせて」
むむ。もうそれはダメ。
さっき「肩車が最後」って言って「わかった」って言ったやん。
これはドラマに出てくる脅迫犯がごとく、一度要求を呑むとどんどん要求がエスカレートし、際限のない要求に骨の髄までしゃぶりつくされるやつだ。
これには肩車していない妻もたしなめる。
そこから長女は大発狂。
そんな怒る?ってほどに大大大発狂。
怒る子どもに妻も怒る。あー、コレあかんやつや。
しかし、2人をなだめるカードを持ち合わせてないワイ。
明日もあるから今日はもう寝ようね。と言うものなら、
「パパなんて、だいっきらい。」とピシャリ。
だいすき ぎゅっ ぎゅっの世界はどこへやら。
そんな攻防の末、次第に眠気もあり渋々シクシク入眠。
「今日も1日楽しかったね」とはいかない夜だった。
子育てたるもの、そんなことはよくあるはず。うまくいくこともあれば、とことんハマらず手をこまねくこともある。この前上手くいったことはすぐ通用しなくなる。
「よくあること」にしても、何が良くなかったのかは考えてしまう。答えはないし、仮に答えがあったとしても数週間後にはそれは答えでなくなるのだからもどかしいのだが。
週末くらい子どもが寝るまで要求を聞くべきなのか。
しかし、やはり睡眠時間は確保してほしい。
現に長女体調微妙でしたでしょうに。
「9時」と言うのが1つの目安だと思っている。
親の体力うんぬんではなく、時間ベースで遊ぶ時間と寝る時間を切り分けてた。
単に眠たくてゴネちゃったのか、「9時」に至るまで子どもが望むほどに遊んでやれていなかったのか、はたまた「9時」までが楽しかったからもっと遊びたいと思ってくれてたのか。大人が「9時」に囚われすぎているのか。
答えは闇の中、眠りの中。
寝静まった中、洗濯物を畳みながら考えた。
うーん、と悩まされるものの、片付けを終えて寝室に戻るとスヤスヤ眠る子どもたちの姿に安堵し、空いているスペースに寝ころび眠りにつく。
今日も1日楽しかったね。