今回はお仕事に関する記事。
お仕事で、ご家庭で、仲間内で、それぞれの立場での自身の「役割」って何だろうか。
記事のほとんどが営業マンとしての話ではあるが、人としての在り方に通ずるところもあるので、ぜひ5分ほどお時間頂戴して読んでみてほしい。
- 上層部の言葉が金言だった
- 1.言葉:「『役職』ではなく『役割』」
- 2.エピソード:「部下を守る。」
- 私も思う「役割」の重要性
- 私の「役割」に対する考え
- 自身の「役割」を考える。
- 3.メンタリティ:「 先代の苦労を台無しにしない」
上層部の言葉が金言だった
先月、会社の偉い人とご飯やお客様訪問をご一緒する機会に恵まれ、ありがたいエピソードや考えを知れたので書き記す。
仕事上のエピソードではあるが、何か家庭などと言ったプライベートでの人としての在り方的なものにも通ずると感じている。
内容は以下の通りだ;
- 言葉:「役職」ではなく「役割」
- エピソード:「部下を守る。」
- メンタリティ:「先代の苦労を台無しにしない」
1.言葉:「『役職』ではなく『役割』」
ズバズバ指示を出す年下部長
「『役職』ではなく『役割』」
これは部長職の人が言っていたことである。
私が所属するエリアを管轄する部長職が交代し、一気に一回り以上若返った。若くして部長職になられた異例の大抜擢だ。
私としては年代が近付き親しみを覚える一方で、エリア内のつわ者・個性派揃いの支店長たち・課長たちより年下でありながら配下の人間を束ねる立場でご苦労も非常に多いことと思う。
しかしながら、その部長は着任してすぐ、各支店マネージャーに具体的な指示をズバズバ出して統率を取る。その姿をプレイヤーの私は傍から見ていて感銘を受けていた。
「この人すげぇ」って。
すげぇ部長と同行した日
そんなすげぇ部長と、とある事情から支店長課長抜きで私と2人で1日お客様を回ることとなった。
お客様を訪問すると「前の方よりえらい若返りましたね」と言う話になる。
そこで、仰っていたのが「部長職の役職貰いましたが、『役職』ではなく『役割』だと思っています。」「役割をしっかり果たせるよう尽力します。」といったことだ。
「この人かっけぇ」って横で聞きながら思った。
聞いてみた部長のメンタリティ
そんなすごくてかっけぇ人に帰りの車で聞いてみた。
「来られて早々年上支店長課長にも迷いなく指示を出されてる姿見て、凄いと思っています。部長職になられるイメージをずっと積んできてらっしゃったんですか?」みたいなことを。
すると「んなことないよ。支店長職の歴も短かったし、訳わからんままやってるよ」と仰り、続けて「役職でみんな気を遣ってくるけど、役職なんて気にしなくて良い。それぞれの役割を果たすだけの話だ。」「迷ってられない。判断する・指示を出すのが俺の役割だから、しないといけないだけだよ。」「あなたも俺を役職で気を遣わないで、思ったことはドンドン言ってほしい」と。
痺れました。こういう人に憧れます。
2.エピソード:「部下を守る。」
もう1つのエピソードとして、全社でも上から5番以内の超偉い人(以下、取締役)が支店に来られた日の夜に開かれた懇親会で伺った話だ。
その取締役のエピソードとして、支店長時代に配下の営業マンがお客様に罵倒されたことがあったそうだ。それに取締役は怒って、「今すぐそのお客様に会ってくる」と2時間以上車を走らせて、罵倒してきた企業に行ってクレームを入れ、罵倒された営業マンのフォローもしたそうだ。
親分肌すぎませんか?
守ってくれる人がいるって心強すぎるでしょ。そんなんされたら一生付いていきますよ。
それは部下を守ることが自身の役割との信念を持っていたからこそ移せた行動だと思う。大抵の場合は「それは大変だったね」と部下に同情したり慰めたりする程度だろう。
私も思う「役割」の重要性
「役割」がすべて
実はーこの記事書く前に書けていたらもっと鼻高々言えるのだけどー私も「役割」が全てだと思っている。
マネージャーはいかに部下に「役割」を与えられるか、自身はいかに自分の「役割」を考えて遂行できるか、これがとても大切だと思っている。
「役割」を果たさない人、果たそうとする人
ゆえに私は以下のようなマネージャーや先輩が苦手だ。
- 人をアサインできる立場のマネージャーがロクに指示も出さず、配下の人間がよしなにやってくれるだろうと考えている人
- 「それは自分の仕事ではない」と自分の役割を勝手に放棄する人
- 「役職」や「社歴・年齢」でモノ言う人
- 「役職」や「社歴・年齢」が上の人に対しへりくだってばかりの人
- 相手が部課長職が出てきている事案に対し、自身が出ようようとせず担当任せにする人
これらはプレーヤーの私から見た「ウッ」てなるマネージャー像である。
私は反面教師になりたいし、仮にマネージャーになれた際には「自分、こんなこと思ってたんやで?」と見返したい。
反面、同僚で課長の1つ手前、世間では係長?になられた先輩が後輩の面倒を見ながら「係長職もらってるし、俺もこういうことやっていかなあかんから」と言ってたのには惚れた。
さらにその反面、「俺課長ですよ?それは担当に言ってください。」と言ってた人にはドン引きした。
私の「役割」に対する考え
営業職プレーヤーとして
他人のこと言っておきながら自分の思いを書かないわけにはいかない。
私は「売上・利益向上に貢献する」などといった定量的なものを除いて、概念的・定性的なものとして営業職の役割として以下のことを心に留めている。
- 言いにくいことを言う。
- 謝る。御礼を言う。
- 1人でも多くの人に会う。
1つ目の「言いにくいことを言う」、これに関しては以前書いた記事があるので併せて読んでみてほしい。
営業職というコミュニケーションを生業にする職種として、一歩踏み込んだ関係を構築するのは自身の役割だ。家庭でも子育ての中でお互い思うとこがあってもコミュニケーションの場を作る、継続させるのは自分の役割だと課している。
その中で「言いにくいことを言う」とことはとても大切だ。
また、営業部門のプレイヤーの役割として考えているのは以下のことだ。
- お客様に1番近い存在として誰よりも把握する。
- お客様に必要とする情報、違った目線の情報を提供する。
- 自分がどうしたいかを考えた上で、必要に応じて正しい情報のもと上司にエスカレーションする。
定性的ではあるが、このような考えを根幹に仕事をしていれば結果的に定量的に課せられた目標に繋がると信じている。
仕事面だけではく家庭でも問われる「役割」
家庭内でも言えることだと思う。
父親の役割、母親の役割、若しくは自身が持つ「あるべき姿」の考え方は人それぞれ違うし正解もないことだ。
しかし、「これは親してやらなあかん」「言わなあかん」みたいことに対して、逃げないようにしないといけないと思っている。
『逃げるは恥だが役に立つ』(懐かしい)かも知れないが、逃げてたら知らぬ間に取り返しの付かない隔たりができて戻れないこともあると思っている。
そんなことにならないように(時には、嫌でも)「これは自分の役割」と考え、腹を括ることで、あるべき姿に近付けるのではなかろうか。
自身の「役割」を考える。
「役割」と言うワードはとてもとても重要だ。
私は今は後輩数人の相談に乗る程度の立場だが、マネージャーになれた暁には何が求められるか、何をすべきかは早い段階から考えておくべきだろう。
今もイメージがあるにはあるが、日々のプレーヤーとしての苦労をもっと味わってマネージャーのあるべき姿のイメージを深化させていきたい。
みなさんが考える自身の役割は何だろうか。
3.メンタリティ:「 先代の苦労を台無しにしない」
最後残ったエピソードを長くなってきたので最後は簡潔に。
「3. 先代の苦労を台無しにしない」
私は営業活動の中で既存ビジネスを維持したり、ライバル企業に取られている案件を取り返したりすることをしている。
それは、「売上・利益の向上」、「シェアアップ」、「営業としてのプライド」と捉えていた。
しかし取締役は「先代が苦労して築いてきたものを壊すのが許せない」と仰っていた。
取締役の先代と言うと、創成期に近い世代なのでそう思うのもあると思う。
私には持ち合わせておらず新鮮な考えだったので、そう言った諸先輩方への想いも乗せて営業活動に取り組みたいと思った。
会社の”偉い人”の言葉は含蓄に富んでいた。(もちろん、偉そうなだけな人もいるが。)
これからも色んな人の色んな言葉を借りて自身の成長を促していきたい。