GWは義実家に帰省
今年のGWは妻の実家に帰省していた。
帰省あるあるではあるが、実家に子どもを連れて帰ると「みんなで楽しく過ごしたい」と言う思いは一致しているものの、それぞれの"欲"が渦巻き、衝突することがある。
今回は最後の最後で義母がイジけて後味微妙な帰省となってしまった。
注がれる愛情と渦巻く欲
人ぞれぞれの欲や自己実現の仕方があったりする。
(以下は私の子どもから見た間柄で呼ぶ。)
例えば、ひいばあばは子どもたちにたくさん食べてもらいたい。
夜ご飯の後に必ずフルーツ(それも我が家では出ないようなイイやつ!)を出してくれる。さらには「お腹が空いたとき用に」とおにぎりまで作ってくれる。
長女(4歳)はそのパターンを完全に把握していて、夜ご飯はロクに食べず好きなフルーツとおにぎりばっかり食べている。
ばあばは子どもたちに色々してあげて喜んでほしい。
おもちゃを買ってあげたり、一緒に遊んで喜んでもらいたい。
パパとママは、帰省中は子どもを見る目が多いのでラクしたい。
普段と異なる環境にいるので安全には注意を欠かせないが、ご飯出てくるし洗濯してくれるし遊んでくれるし最高だ。
そして、子どもたちは遊んでくれる人が多くてテンションマックス。
ひいばあば、ばあばの愛情を一身に受け、さらにいつもと違うところにお出掛けできて毎日超楽しい。
平和だ。平和すぎるぞ。
思い通りにならなかったときに
だけど、ばあばの欲にはちょっと気になるところがある。
ばあばは孫へ愛やらモノやらを与える、で終わりではなく、孫たちがそれに喜び、感謝され、愛情を返してくれるところまでがセットでないと欲が満たされない傾向がある。
ゆえに、孫が思ったほどに喜ばなかったとき、「与えすぎ」と親が制止し孫にモノを与えられなかったとき、更にはたしなめられたときに不本意な雰囲気が露骨に出る。
まぁそれが普通かもしれないが。
期待していた反応が返ってこなかったらそら凹むよな。
私がセットしてしまった地雷
本当に些細なことだが、今回それが帰り際に起こった。
完全に私のエラーだった。
私が手土産に味が濃い目の大人向けの焼き菓子を買っていた。昔はデパ地下で季節のお菓子など洒落込んだものを準備していた。しかし今となっては子どもを連れてお土産買いに行く労力は到底かけられず、そこらで適当に済ましてしまうことが多い。
そこで、多くない選択肢から"ナイ"選択肢を選んでしまっていたのだ。
衝突発生で後味悪い帰省に
その地雷が弾けたのが自宅へ帰る時だった。
「お土産開けないのも勿体ないから」と、まだ誰も食べておらず味の濃さなどもよく分からんものを、ばあばが子どもにあげようとして妻のストップが入った。
「それはまだ食べれんかも知れん。勝手に直接あげないで。」と。
しかし、時すでに遅しで焼き菓子を認知した子どもはすぐさま食べたがる。
「ほら、欲しがるじゃん!」と妻がばあばに追い討ちをかける。妻の妹まで参戦する。貰えそうで貰えなかった長女が不機嫌になる。
それにばあばがイジけて自室に行ってしまい、私たち家族が出発するときも出てこなかった。
ばあばなりの孫たちへの愛情表現だ、と理解する一方で、その期待とのずれに戸惑う姿に戸惑ってしまう。
良かれと思ってしたことが良くない方向に行ってしまった。
"欲"や"目的"のズレ
ネモフィラ見に行ったときに書いた話も通ずるところがある。
子どもがいる場面では「子どもが安心安全に遊んでくれたらそれで良い」ということ以外、私はあまり多くの願望を持たないようにしている。
"欲"や"目的"のズレから残念な思いをしないようにだ。
ひいばあばも割と見返りを求めない性格なので、凹んだり何だりはしない。
ひいばあば wants to make OUR CHILDREN happy by giving them foods. だ。
それに対し、ばあば wants to make HERSELF happy by giving them something.
であり、反応を求め幸せにする対象が自分になっているような気がする。そう思えた。
実家と義実家の文化の違い
とは言え、世間一般祖父母としては、ばあばの感覚を持つのが普通だろう。
一方、私の実家は遠いため年に1回行くか行かないかであるが、私の両親はそう言った"欲"が全くないよね、と妻と話していて気付く。
- たまには顔見せろとか言わない。
- 一緒に出かける際は私たち親のペースに合わせる。
- ◯◯食べさせて良いかなどを事前に聞いてくる。
- パジャマやちょっと遊ぶものなど最低限の準備はしてくれている。
そして、口は出さないが金は出してくれる。
お祝いなどはマジで申し訳なく思うほど包んでくれる。
そんなにもろうたら逆に手ぇ付けれまへんでってくらいに。
父の"無関心"と"関心"のバランス
また、私の父なんかは例えばお盆に帰ると言うと
「そんな暑い時に帰って来ることないやろ。無理して帰って来んでええぞ。」
とシオシオ対応だ。
「もうちょっと喜んでよ」と思いながら帰ったら帰ったでめちゃくちゃ子どもと遊んでくれるし楽しそうにしてる。極めつけには帰りの新幹線のホームまで見送りに来て発車するまで永遠に手を振っている。頼むから黄色い線の内側までちゃんと下がってくれ。
どんだけツンデレやねん。
人に求めはしないが、帰ったら帰ったで楽しんでくれるのは素直に嬉しい。
私自身、親の人に寄せる欲を感じず「自由放任主義」で育てられたと感じている。親になった立場から振り返れば、「子どもが安心安全に育ってくれればそれで良い」と言う、無欲に近い私の考えと同じだったのかも知れない。
しっかり親子やないか。
みんな愛情を注いでくれているのは同じ
各実家の祖父母と孫の関わりを見つめ直すと、愛情表現にも様々な形があることに改めて気付かされ、実の両親と実の親子なんだな、と当たり前のことを実感する。
「たまには帰ってこい」とか言わないことに甘えて、なかなか帰らないが、両親が元気な内に意識的に帰ろう。
口には出さないがきっと孫たちに会いたがっているだろうから。
そんなこんなで、人により"欲"が違い、"欲"の持ちようで接し方も変わるんだなーと半ば興味深く感じたGWだった。
後味は大人の事情で悪かったにせよ、子どもたちは義実家でいっぱい甘やかされて遊んでもらって、ずっとニコニコしていた。
家が退屈に感じないよう、ニコニコが続くよう週末イベントを考える日々が続く。
今日は街なかのイベントに遊びに行った。暖かくなったし明日は川遊びにでも行くかな!
追伸
GWの話を母親にして「年末に帰ろうと思う」とライン送るとこう返ってきた。
またや。